黒ナンバーとは?
軽貨物車を営業を目的とする利用する場合は営業ナンバーになります。違った見方をすれば、タクシー/バス/宅急便に取り付けられています緑ナンバーの車を軽自動車にして見立てた車が黒ナンバーです。すなわち、この軽貨物の営業ナンバーが通常いわれている黒ナンバーというわけです。任意保険に加入するためには黒ナンバーとして登録を済ませる必要があります。黒ナンバーを取り付けられる車両は貨物運送業などとして利用される事業用の車両をいいます。そのため、一般車両には取り付けることは不可能です。
黒ナンバー任意保険取扱業者と自動車保険料の金額!
営業用であれば、自ずと車の走行距離、乗車回数においても自家用に比べて多くなることが充分予想できます。そのため、事故の確率は高くなり、保険料もそれに付随して高くなる傾向にあります。
黒ナンバーの自動車保険料は一般の車と比較すると概ね2~3倍の相場が水準となります。 もう1点の課題は黒ナンバーが加入できる保険会社は少なく大手の数社に限られています。黒ナンバーの取扱店が少ないということです。
事業用として利用されることから、走行する距離、事故に遭遇する危険率は一般車よりどうしても高くなるため、一般車に比べて保険料は高くなっていることが通常と考えられます。裏を返せば、黒ナンバーに対する取扱可能な保険会社は限られてきます。保険加入が可能な保険会社は以下の通りです。
*共栄火災
*楽天損保
比較的格安の保険会社であるソニー損保やチューリッヒ等は取り扱っていません。筆者としては、東京海上または三井住友海上、損保ジャパン日本興亜の3社がお奨めです。
以前、黄色ナンバーに乗車した時の保険等級についての引継はできないことに留意する必要があります。また、黄ナンバーにおいては年齢条件を特約として付加することができましたが、黒ナンバー車ではそのような特約はありません。概ね月額の保険料は1万円以上になることに充分計算しておきましょう。
【具体例】6S等級、対人倍賞:無制限、対物賠償:免責ゼロの無制限、車両保険:なし、人身事故(同乗者含む):被保険者搭乗に限って担保して、3,000万円の加入条件において、年払い保険料=133,410円、月額保険料=11,660円という算出が出されました。
★黒ナンバー契約ができる自動車保険会社を紹介してくれます。1社だけではなく何社か選択可能です。 |
黒ナンバーに変更するメリットとデメリット
黒ナンバーにするメリットやデメリットはあるのでしょうか。整理していきましょう。
黒ナンバーにするメリット
➀1台以上でOK
法人タクシー会社を運営するには、普通乗用車を複数台保持していること、その他運行管理者が必要だったりと色々と条件があります(個人タクシーは個人事業主)。しかし、事業用軽貨物を使って運送の仕事を始めたいという個人事業主などの場合には、1台以上から申請できるのがメリットと言えます。
➁自動車税が安くなる
自家用の軽自動車は、最初から普通乗用車より税金が安く設定されています。事業用軽貨物は、さらに軽自動車税・重量税が安い!これはかなりのメリットです。
➂登録免許税がいらない
タクシーなどの普通乗用車を例に挙げると、手続きをする際に登録免許税が必要です。しかし、軽自動車で黒ナンバーを取得する際には登録免許税がいりません。これもありがたいですね。
➃短期間で黒ナンバーを取得できる
普通乗用車で営業ナンバーを取得するには、車両の台数や設備、試験など、超えていかなければいけないハードルが山のようにあります。しかし、黒ナンバーは届出制のため、必要書類を提出して不備がなければ、その日のうちに黒ナンバーを取得できます。短期間で営業できるのがメリットです。
黒ナンバーにするデメリット
➀任意保険が高い
事業用(営業用)として車を使うので、週に1、2回しか乗らない人との走行距離は歴然。そのため事故を起こす確率も上がるため、保険料が高くなるのは当然と言ってもいいでしょう。保険料は会社によって異なりますが、おおよそ2、3倍くらいになると思っていいかもしれません。
➁保険会社が少ない
普通乗用車であればいつでもどこでも保険に入れるところがあり、ダイレクト型の保険(通販型)もいっぱいあります。しかし、黒ナンバーの任意保険は扱っている会社が少なく、ダイレクト型はあまり見当たりません。
自家用の黄色ナンバーですと、色々な特約条件を付加することも可能になります。或いはどうしても安さに拘るのであれば、共済会とか団体割引の適用がある組織等を探してアタックすることをひとつです。 |
黒ナンバーへの変更手続き方法
前述したように黒ナンバーへの変更手続きは、短期間でできるのがメリットです。どのように変更の手続きを行えば良いのかを分かりやすく解説します。
【管轄している運輸支局へ】
➀メインとなる書類「貨物軽自動車運送事業」の届出書を提出(提出用と控えの2部)。
➁基本的な運賃を記載する「運賃金表設定届出書」の提出。
➂事業用自動車等連絡書。
➃車検証のコピー(新車の場合は車体番号が記載してある書面)。
事前にホームページから書類をダウンロードして記載しておけば、すぐに終わります(不備がなければ10分前後で完了します)。
【軽自動車検査協会へ】
➀運輸支局で受理証に押印してもらった書類を持参。
➁住民票や印鑑証明。
➂印鑑証明に登録している実印を準備しておく。
よく赤帽さんなどで「ナンバーの下地が黒、数字が黄色」の車両を見かけると思いますが、それがいわゆる「黒ナンバー」(正式名称:貨物軽自動車運送事業)と呼ばれるものです。一般的な軽自動車はナンバーの下地が黄色になっており、そちらは「黄色ナンバー」と呼ばれています(自家用)。
これから新たに個人事業主として運送の仕事を行いたいと考えている方に、黒ナンバーの取得方法を分かりやすく解説します。
黒ナンバー取得の流れ(運輸支局へ行こう)
まずは最寄の地域の「国土交通省運輸局」に出向き、事業を行うという届け出の手続きを行います。
➀❝軽貨物自動車運送事業経営届出書❞に記入して提出してください(提出用、控えの2部必要です)。※ここでは印鑑証明に登録している実印が必須。
➁❝運賃料金設定届出書❞に記入して提出(こちらも提出・控えの2部)。
➂❝運賃料金表❞(こちらも2部)。
➃❝事業用自動車等連絡書❞(こちらは同じものを2部)。
➄車検証のコピー。
この段階で書類に不備がなければ、「受理しました」という印鑑を押印してくれます(所要時間:10分前後)。
※各運輸支局のホームページから届出書をダウンロードできるので、先に印刷して記入しておけば運輸支局で記載する必要がなく、スムーズに事が運びます。
黒ナンバー取得の流れ(軽自動車検査協会へ)
運輸支局が指定している軽自動車検査協会へ行き、以下の必要書類を提出します。
➀先ほど受理証に押印してもらった書類。
➁住民票や印鑑証明(上記の流れで行けばそのまま持っていると思います)。※その前に住民票を取得しておくと楽です。
➂印鑑証明に登録している実印。
必要書類に記載すればOK(そんなに難しい書類ではないので、10分もあれば事足ります)。
黒ナンバー取得をするための費用
黒ナンバー取得のために諸手続きを代行してくれるお店さんもありますが、そんなに難しい手続きではないので、自分でやったほうが早いと思います(書類というものが嫌いな方はいいかもしれません)。※手続き代行の費用は15,000円~30,000円前後のようです。
軽貨物運用約款・・・700円。
黒ナンバープレート代・・・1,500円くらい(地域によって異なります)。
印紙代・・・700円。
で完了するので、5,000円ほど持っていけば大丈夫ではないかと思います。ナンバープレートも自分で外して取り付けを行えば、ナンバープレート代しかかかりません(取り外したナンバープレートは返却してください)。
ちなみに届け出をする際に保険証券なども必要になってきます。その際に見直しするのではどうでしょうか。安い黒ナンバー自動車保険があるかもしれません。下記のリンクでは黒ナンバーOKの三井住友海上や、損保ジャパン日本興亜、共栄火災など複数社から自社にあった自動車保険を提案してくれる代理店さんです。一部地域を除き全国どこでも対応です。
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